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第78回(2000年度第10回)ISM研究会

日時:11月26日(日曜日)
      14:30〜

場所:立教大学5号館2階
      院生控室

TEXT:『市場競争から見た知的所有権』
      富田徹男著
      ダイヤモンド社

範囲:全部

報告:窪西 保人(第7,10,終章)

※前回に引き続いて,今回も『市場競争から見た知的所有権』(富田徹男著,
ダイヤモンド社,1993年,1600円)を検討します。

 参加者の希望でビジネスモデル特許を検討することになりましたが,調べた
ところ,ビジネスモデル特許に関する書物のほとんどは,なんの内容もない実
務本ばかりであって,そもそも特許権は正当か不当かなどという根本問題さえ
無視しています。少なくとも日本の本は,このような根本問題にほんの僅かで
も触れているとしても,せいぜい,アメリカのプロパテント政策に惨めったら
しい泣き言を言うくらいのものです。

 さて,この本を検討する眼目は,ビジネスモデル特許に象徴されるようなプ
ロパテントの(特許を讃美する)立場と,その陰に隠れてはいるが依然として
産業の深部において強い影響をもっているアンチパテントの(特許を罵倒す
る)立場との対抗の流れを理論的に位置付けることにあります。しかも,後述
するように,本書は入手が困難です。そこで,本署の全体を検討するのではな
く,本書の中で,今後にビジネスモデル特許を検討する際に必要な部分だけを
検討していきます。それでは,本書の目次を以下に掲げておきます。

第1章 知的所有権とは
第2章 知的所有権制度
第3章 歴史的価値観と基本的な法制〔省略〕
第4章 知的所有権制度の確立〔省略〕
第5章 国際カルテルの時代〔省略〕
第6章 自由主義経済とアンチパテント〔省略〕
第7章 プロパテントの流れ
第8章 第二次対戦と日本〔省略〕
第9章 知的所有権から見た日本の産業〔省略〕
第10章 知的所有権は誰に帰属するか
終章 知的所有権と産業社会

目次からわかるように,かなり歴史的な話とか地域的な話とかが多く混ざって
います。また,本書の細かい記述には,いろいろと不正確な点があります。け
れども,そういう歴史的な話,地域的な話,細かい点にはあまりこだわらず
に,現代社会にとっての特許の意義を中心に議論を進める予定です。

 今回の範囲について言うと,第7章は,現在アメリカが産業政策的に採用し
ており,またビジネスモデル特許の推進力になっている(レーガン以後の)プ
ロパテントの流れを検討しています。第10章は,知的所有の対象が従業員のも
のか,それとも会社のものかという問題を検討しています。終章は,産業政策
上での知的所有権の役割を総括しています。──以上の総括を通じて,現代資
本主義社会における知的所有権の役割,そして知的所有権問題に現れる限りで
の資本主義的生産の諸矛盾を検討していきたいと思っています。

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 次回以降は『ビジネスモデル特許』(ヘンリー幸田著,B&Tブックス,日刊
工業新聞社,2000年04月,950円)をテキストとして取り挙げる予定です。今
のうちに購入しておいてください。

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 会場の地図については,ISM HPの“スケジュール”グループの“今後の予
定”ページ──
http://homepage1.nifty.com/ismhp/z8pq2cnw/Sch_Fno.htm
をご覧ください。

 なお,PDFをダウンロードする時には,くれぐれも,いったんローカルディ
スクに保存してから閲覧することをお薦めします。詳しくは,“最初にご覧く
ださい”グループの“ファイルのダウンロードについて”ページの“ダウンロ
ードテクニック”項目──
http://homepage1.nifty.com/ismhp/z8pq2cnw/Rdt_File.htm#Down
をご覧ください。

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 ひょっとすると,Outlook Express 5というメーラをお使いの方には,この
メールの中のロゴの部分が見にくいかもしれません。私はJISで定義されてい
る一般的な文字コードしか用いていません。ですから,そのような症状を経験
された方は,先ずこのメールが表示されているOutlook Express 5のメッセー
ジウィンドー上でメールの本文(body)全体を選択し[*1],次にクリップボー
ドにコピーし[*2],最後にお好みのエディタ・ワープロに貼り付けてくださ
い。必ず読めます。

[*1]メールの本文全体を選択するには,(i)メニューか
ら“編集(E)”/“すべて選択(A)”を選ぶか,(ii)キー
ボードから“[Ctrl]+A”を押すか,あるいは(iii)マウ
スの右ボタンをクリックすると現れるクィックメニュー
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右ボタンをクリックすると現れるクィックメニューから
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