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 佐々木君,ISM研究会の皆さん,今井です。俺の方は,まだ引っ越し荷物の
半分しか開封していません。

>早くもHDDに不良セクタができてしまいました。

 佐々木君もご存じのように,不良セクタができたということは,単なる論理
エラーではなく,物理エラーだということを意味します。昔のハードディスク
はよく不良セクタができたものですが,最近のハードディスクは性能が向上し
たからよって不良セクタが発生する原因を想像するのはユーザーには難しいと
思います(実際にまた,俺の場合には,ここ7年間の間,不良セクタというも
のを見たことがありません)。

 その上,佐々木君のように,ハードディスクを換えても物理エラーが生じる
ということは,尋常なことではなく,ひょっとすると,ハードディスクではな
く,本体の入出力関連のチップ(IDEコントローラなど)がイカれている可能
性もあります。そうであるならば,ひょっとすると,前回のハードディスクの
エラーの原因も,ハードディスク内のコントローラとかモータとかに故障が生
じたということではなく,パソコン本体のチップに故障が生じたということだ
ったのかもしれません。

 こういう可能性が否定できない以上,できれば,東芝にダイナブック本体
(ハードディスクだけではなく)の検査を依頼するのがいいのかもしれませ
ん。でも,その間,パソコンを使うことができなくなってしまいます。大学の
パソコンとかを代用することができればいいのですが……。でも,それができ
ない場合には,──

>数分おきにFDDに上書きし、30分おきにMOに二重で上書き
>するという毎日を送っています

壊れるまで,これを続けるしかないのかもしれませんね。

>わたしの東芝HDDに対する不信感は当分ぬぐいされないことでしょう

 こういうわけで,不信感を抱くべきなのは,東芝製HDDに対してだけではな
く,Dynabook本体に対してなのかもしれませんよ。

>ぼくちん、
>くれーまーになっちゃうんだなぁーもぉー

 ご承知のように,“あり得ないような過剰負荷がかかるとノートパソコンの
FDコントローラが誤動作して,FDが書き込みエラーになる可能性がある”とい
うことを裁判で指摘されて,東芝も1,100億円の和解金支払に応じたわけで
す。これを受けて,日本でも修正ソフトが公開されたようですね。ムーディー
ズでも債券(長期も短期も)が格下げされたようだし,東芝も大変です。

 和解金支払は,“アメリカでは,まだ被害が起きていなくても被害が起きる
可能性を立証するだけで原告(消費者側)が勝訴する判例が増えている”とい
う現実を考慮したからだそうですね。個々の裁判そのものの馬鹿馬鹿しさを度
外視して,生産過程の社会的管理への道という点から言うと,PL法の厳格責任
(無過失責任)原則から更に一歩進んだと考えるべきなのでしょうね。

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 今日のエモーショナルな言の葉……

衝撃! あいだもも 完全露出 ヘア・ヌード

(『週間現代』11.13号の新聞広告から)

 以前にも同じような広告を電車内で見て,こっちこそ「衝撃」を受けたもの
でした。──“俺にはわかる,いいだももの気持ちが。左翼運動に行き詰まっ
ては,もはや総てを脱ぎ捨てありのままの自分を見せるしかない”と,この老
革命家の生き方に大いに共感したものでした。

 いいだももは,本当は,東大新人会出身の,傷付きやすい,涙もろい,繊細
な男なのです。俺はいまでも,“組合ってーのはなぁ‘組’なんだよ”という
雑誌『クライシス』の中での発言を,鮮明に覚えています。

 だからまた,いいだももは詩人なのです。詩集だって出しています。彼にと
って総ての表現活動は,革命への情熱で溢れかえっているのです。

 山谷で,釜が崎で,そして三里塚で,カラスにつつかれても負けずに,詩情
あふれるヘア・ヌードで階級闘争を表現しているいいだももの姿を想像するだ
けで,俺は感涙を禁じ得ません。そう,カラスは悪徳ブルジョアジーを,それ
に敢然と立ち向かう生まれたままの姿は,鉄鎖の他に何も失うものがない革命
的プロレタリアートを,それぞれ象徴しているのです。(終わり)