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 今井さん、ISM研究会の皆様お久しぶりです。佐々木です。

>このようなアメリカ
>金融業の変化が資本主義的生産にとってどういう意義をもつのかという視点
>──ぶっちゃけた話,理論研究が革命実践とどのように結び付いているのかと
>いう視点──が面白いくらいに欠如しており,信研がマルクス経済学者の集ま
>りだったという痕跡は塵ほども残っておらず,或る種の感慨を禁じ得ません。

 全く同じ感想を前から持っておりました。ご存知のとおり、わたくしの所属して
いた中央大学の商学部にはこのような視角を重視している先生方が割に多いと思い
ます。

 彼らは、独占の時代には、「特定の人間達」が、例えば金融制度の変革に関し
て、いかに大きな影響を及ぼしているのかということを強調します。

 そして、そのような関係性を、議会資料その他をひっくり返して発掘しようとし
のぎをけずっているような気がしています。

 かなりぶっちゃけた感じで言えば、全能の悪魔が(おそらく独占的アメリカの金
融グループ)、裏で手を引いたイデオロギー的な諸政策によって、われわれは如何
に被害を被っているのかということを強調しようとする感じです。

 だから、規制緩和のような流れに関しても、資本主義社会というシステムがその
歴史的な運動の中で孕む問題ということではなく、まさにそのような悪魔達のしく
んだ問題ということになってしまうわけだと思います。

 つまり彼らの社会把握には、実のところシステムが出てきません。そのような担
い手を、突き動かすシステムがないんです。全能の悪魔はシステムを乗り越えたと
ころで、システムを操るような存在ということになるように思います。

 だから、ヘッジファンドの問題に関しても、それが如何にして、そのような悪魔
的な存在と関わっているのかということを実証的に探し出すような研究スタイルに
なるように思います。(多くの資料を探しまわって)

 資本が作り上げた世界的な生産のシステムが現実化している現代で、貨幣がヘッ
ジファンドという形において−すなわち自分の根拠が生産であったことを忘れたよ
うな貨幣の自己増殖運動が−自立化して、

 ゼロサムゲームを世界的に展開することによって、利潤の限界が露になったり、
またはそのような自己増殖運動に対する世界レベルでの制御意識が生まれること
で、資本の限界を資本自身がどれほど明らかに語ってしまっているのかというよう
な考え方はまるでないように思うのです。

 いつも特定の悪魔を探し出してきて、これを暴露するということに時間を費やす
わけです。それが事実なんだ、実証なんだといって・・・。そのような特定の人間
達を告発しつつ戦うことが、具体的な闘争であり、変革に通じると考えているので
はないでしょうか。

 以上のようなことを前から思っていたのですが、今回の案内をいただいて、ます
ます実感しました。

>こういう案内を投稿していて申しわけないのですが,俺は出席するかどう
>か,……まだ決めていません。

 ところでこの会というのは、正式会員でないと出席できないのでしょうか?もぐ
れば分からないとは思うのですが、念のため、教えていただければと思います。も
しご存知の方がいればお願いします。

 そう言えば、信研にはわたしはまだ入ってないのですけど、入るのはどうすれば
いいのでしょうかね?学会費が高ければ止めておこうかとも思いますが、こちらの
方も情報をお持ちの方お願いいたします。